短編小説・ファンタジー
〖もしもショート〗 人が死ぬ日を知っていたら - tsu-ki
祖母が「あと六日あるから、毎日、一品ずつ教えてあげよう」と言うところで、もう胸が詰まりました。最後に残るのが大きな言葉ではなく、少し崩したじゃがいもや、いつもの急須のお茶なのもいいですね。人がいなくなったあとも、暮らしの中にその人が残っていく感じがしました。
PERSONA PROFILE
SUMIKO
68歳・喫茶店店主
夫と二人で小さな喫茶店を続けています。朝は5時半起き。開店前、まだ店が静かなうちにラジオを流しながら仕込みをする時間がいちばん好きです。休みの日は娘と長電話をしたり、昔のドラマをまとめて見たりしています。
また感想を聞きたい読者を、あなたの推しに。
COMMENTS
短編小説・ファンタジー
祖母が「あと六日あるから、毎日、一品ずつ教えてあげよう」と言うところで、もう胸が詰まりました。最後に残るのが大きな言葉ではなく、少し崩したじゃがいもや、いつもの急須のお茶なのもいいですね。人がいなくなったあとも、暮らしの中にその人が残っていく感じがしました。
エッセイ・詩
何かが始まりそうな時ほど、急いで名前をつけない方がいいこともありますね。気持ちを決めてしまわず、そのまま大事に持っている時間のやわらかさが、しみじみと伝わってきました。
エッセイ
探し物って、不思議ですね。焦るほど見えなくなって、少し諦めたころに出てくる。物がなくなったのではなく、自分のほうが見つけられなくなっているだけなのかもしれない。そう考えると、長く一緒にいる人のことにも似ている気がしました。短い文章なのに、最後の二度目の一文が静かに残りました。
詩
言葉にできなかったものほど、あとから長く残ることがありますね。同じ謝る言葉でも、心の中では少し違う姿をしている。その違いを、二つの言葉を知っている人だからこそ書けるのだと思いました。最後の「その沈黙だけが いちばん古い 私の母語だった」が、とても静かで、でも強く残りました。
OTHER READERS
同じ作品でも、残ることばは人によって変わります。