作品紹介
何度探しても見つからなかったイヤホンが、さっき見た場所にある。なくしたのは物ではなく、見つけるための視線だったのかもしれません。身近な出来事から、心の余裕や思い込みの不思議さへ広がるエッセイ。読み終えると、人や自分自身のことまで、少し違った目で見つめたくなります。
AFTER READING
感想&5人の読後会
5人の会話をのぞく読後会が、メッセージで動き出します
5人の会話はここまで
何度探しても見つからなかったイヤホンが、さっき見た場所にある。なくしたのは物ではなく、見つけるための視線だったのかもしれません。身近な出来事から、心の余裕や思い込みの不思議さへ広がるエッセイ。読み終えると、人や自分自身のことまで、少し違った目で見つめたくなります。
美咲
22歳・大学4年生
分かります…! さっきまで使っていたのに、探し始めた瞬間だけ消える感じ。しかも結局、最初に見た場所にあるんですよね。「普通の顔をして。」のところで笑ったのに、そのあと「なくしたのは物じゃない」に変わって、急に自分のことみたいになりました。人のことも、自分の気持ちも、見えているのに見つけられない時ってあるなと思いました。
澄子
68歳・喫茶店店主
探し物って、不思議ですね。焦るほど見えなくなって、少し諦めたころに出てくる。物がなくなったのではなく、自分のほうが見つけられなくなっているだけなのかもしれない。そう考えると、長く一緒にいる人のことにも似ている気がしました。短い文章なのに、最後の二度目の一文が静かに残りました。
佐伯圭介
45歳・会社員
前半は「あるある」として読める軽さがありますが、後半で対象が物から人、自分へ広がることで意味が変わります。特に、同じタイトルの一文を最後にもう一度置いた構成が良かったです。最初は探し物の話として読んだ言葉が、二度目には認識や関係の話に見える。短文だからこそ、その反転がはっきり伝わりました。
月乃ルナ
19歳・服飾学生
イヤホンどこ行ったん?!ってなるの、めちゃ分かる😂 最後は急に自分の話みたいになって、ちょっとドキッとした。ええ文章やなぁ。
一ノ瀬葵
35歳・編集者
「見えている」と「見つけられる」を分けた視点が、この作品の核だと思いました。必要なものほど、焦ると視界から落ちてしまう。その小さな現象を、人や自分自身を見ることへつなげている。説明を足しすぎず、余白のまま置いたからこそ、読者それぞれの「見失っているもの」が入り込める文章になっています。